DESIGN IT! magazine vol.2 の内容紹介
vol.2 目次
- Feature
- Feature-1: ユーザーエクスペリエンスの価格 - 経験価値の徹底究明
- Feature-2: UIから考えるビジネスに効くSOA -経営層をはじめ企業全体を巻き込もう
- Eyes
- 3Dインタフェースが新たなコミュニケーションを切り開く /ワグナー・ジェームズ・アウ(セカンドライフ・ジャーナリスト)
- 利用者が求める機能性や操作性を前提にUIをデザインせよ /黒葛原 寛(ソニーグローバルソリューションズ株式会社)
- 顧客本位の発想に立ったUI視点が不可欠 /漆原 茂(ウルシステムズ株式会社)
- 使いやすさを重視するDNAを次世代に継承する /浮川 和宣(株式会社ジャストシステム)
- Showcase
- シャープ株式会社:徹底した生産性向上を狙い日本の機能美をUIで実現
- 第一生命保険:ガイドラインの継承がUIの保守性を約束する
- Navigation
- エクスペリエンス・テクノロジー - 顧客経験価値や人間的なUIを実現する /田中 達雄(株式会社野村総合研究所)
- デザインマネジメント入門 - 組織内でデザイン活動を活発化させる3つの注力分野とは /佐々木 仰(株式会社インフィールドデザイン)
- 「UI=要求」駆動型システム開発 - UIは開発におけるコミュニケーションの要 /鎌田 博樹(オブジェクトテクノロジー研究所)
- ペルソナ・シナリオ手法 - ペルソナ作成後の活用法を明かす /滝川 佳孝、宮下 剛(IBM ビジネスコンサルティング サービス株式会社)
- Column
- Review+Communication
Feature-1: ユーザーエクスペリエンスの価格 - 経験価値の徹底究明
本誌が注目する分野や業界の「いま」を詳しくお届けする特集記事。サイトデザインや業務アプリケーションの専門家なら知っておかなければならない話題を集約し、充実した内容としてお届けします。
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製品やサービスの利活用・消費・所有などを通して、人が認知する有意義な経験を意味する「ユーザーエクスペリエンス(UX)」。UXは、製品やサービスが使いやすいかどうかだけでなく、楽しく・うれしく・心地よく経験・体験できるかを表わすものであり、製品やサービスの満足感だけでなく、企業のブランドや企業への忠誠心にもつながると言われている。だが、UXの意義は、実際の効用が企業のマネジメント層にはなかなか伝わらずに判断できないものとなっていて、なかば先進企業における企業や製品のキャッチコピーに留まってしまっているケースも多い。
本特集では、「ユーザーエクスペリエンス(UX)」というキーワードを中心に、その概念が生まれてきた背景からマネジメントの変数として位置づける方法(Part.1)、UXを実践・推進する企業の取り組み(Part.2)、そして、UXのデザイン価値を経営指標から測る最新の考え方(Part.3)を紹介する。UXに関する概念理解を経て実践への道のりを探究することで、企業と顧客双方にとっての最大のメリットをもたらしたいと考えているマネジメント層の方々はもちろん、様々な役割を持つ多くの方へ、価値ある情報と指針をお届けする。
- Part.1 UXの源流とその実践 - マネジメントサイクルに位置づけよ
- Part.2 先進企業に学ぶ戦略と取り組み
- UX創出の究極は顧客の積極参加にあり /イケア・ジャパン株式会社
- マネジメント層に向けてUXをROIで語れ /マイクロソフト株式会社
- KPI解明が組織におけるUX定着へのカギ /アドビ システムズ株式会社
- Part.3 デザインの価値 - ROIを尺度に計量化に挑む
Feature-2: UIから考えるビジネスに効くSOA - 経営層をはじめ企業全体を巻き込もう
本誌が注目する分野や業界の「いま」を詳しくお届けする特集記事。サイトデザインや業務アプリケーションの専門家なら知っておかなければならない話題を集約し、充実した内容としてお届けします。
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SOA(Service Oriented Architecture)は、企業システムの構築の考え方として確実に浸透しつつある。ただし、それはシステム構築技術としての側面からであり、SOAが本来目指しているビジネス面、ひいては経営面からの注目度はいまだ十分には高まっていない。原因はいくつか考えられるが、事業や経営の側面からSOA自体が分かりにくく、またそのメリットが経営層や業務担当者にとって判然としないことも大きな要因だろう。
本特集では直感的・直接的に効果が分かるUIを切り口にしたSOAのアプローチを考える。Part.1では、最初に「サービスとは何か」という最も本質的な疑問を考察し、続いて、SOAにおける開発プロセスに、ユーザーの視点を中心とした設計を取り入れていくための考え方を紹介する。Part.2では、開発プロジェクトの現場で実際に用いられている様々なテクニックを紹介しながら、「要件定義」「設計」「実装」の各フェーズにおけるポイントやその進め方を解説する。
- Part.1 “サービス”は利用者視点の粒度で捉える
- Part.2 先駆の3社が要件定義・設計・実装のポイントを詳解
- 最大のポイントはPM・SEにUCDを理解してもらうこと /日本IBM株式会社
- UI定義をシステムサービスへマッピングする /株式会社テクノロジックアート
- 利用のイメージを明確にして過不足なく要件を抽出する /株式会社NTTデータ
Eyes
デザインとITとの横断領域で先端をいく経営者や現場リーダー達へのインタビュー。「人物」もしくは「人の眼」を通して、新潮流となっている事象やその背景、あらたなブームなどを先取りします。
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3Dインタフェースが新たなコミュニケーションを切り開く /ワグナー・ジェームズ・アウ(セカンドライフ・ジャーナリスト)
2003年に米国リンデンラボ社によって開発されたバーチャル世界「セカンドライフ」。この新しいデジタルコミュニケーションのメタバースの中で、「Virtually Embedded Journalist」(電子世界の現地ジャーナリスト)として活躍するのが、ワグナー・ジェームズ・アウ氏だ。ワグナー氏が考える3Dインタフェースの未来、そこにもたらされる可能性があるデジタルコミュニケーションの変化について伺った。
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利用者が求める機能性や操作性を前提にUIをデザインせよ /黒葛原 寛(ソニーグローバルソリューションズ株式会社)
日本を代表するメーカーとして名高いソニー。同社はインターネット黎明期において、インタラクティブなコミュニケーションツールにWebサイトを活用し、顧客との関係強化にいち早く乗り出した企業としての一面を持つ。そのプロジェクトを主導したソニーグローバルソリューションズの黒葛原寛(つづらはら かん)氏にWebサイト立ち上げの経緯から運用の方法論、本質的な課題とその解決策を伺った。
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顧客本位の発想に立ったUI視点が不可欠 /漆原 茂(ウルシステムズ株式会社)
ウルシステムズは基幹系システムをターゲットにして、上流から下流に至るビジネスプロセスを、一気通貫で最適化できるソリューションを提供するITコンサル企業だ。同社は、近年の業務システムにおけるUIへの関心が高まりをどのように受けとめ、ビジネス展開しようとしているのか。同社社長の漆原茂氏に伺った。
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使いやすさを重視するDNAを次世代に継承する /浮川 和宣(株式会社ジャストシステム)
日本語文化をコンピュータに定着させた草分け的企業であるジャストシステムは、様々なドキュメントをコンピュータで扱うソフトウェアの開発や販売を軸に、研究開発型の独立系ソフトウェア企業としてビジネスを展開している。同社で製品のUI 設計を一手に担ってきたのが、代表取締役社長の浮川和宣氏だ。浮川社長が創業当時から持ち続けているUIの考え方、そして次世代に向けた期待について詳しく伺った。
Showcase
ITデザインやUIなどに関する事例紹介。事例を読み解くための図解やテンプレートを提供することで、各事例で扱われているコア部分の関連性や方向性を示すと同時に、「使えるノウハウ」の蓄積を支援します。
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シャープ株式会社:徹底した生産性向上を狙い日本の機能美UIで実現
「業務システムにも機能美を追求したUIが必要。それが生産性を向上させる」として社内システムUI革新を進めるシャープ。そのフラッグシップとして稼働させたのが、「Adobe AIR」をベースとした経営層向け意志決定支援システム「エグゼグティブ・コックピット」だ。65型液晶を標準ディスプレイとすることを前提に、シャープ側と外部のUI開発会社の間ですり合わせながら、従来の業務システムにはない斬新なUIを実現させた取り組みを紹介。新旧の画面比較や具体的なプロジェクト体制図なども交えながら「日本ならではの機能美を持つUI」に向けて果敢なチャレンジを行ったストーリーをお届けする。
第一生命保険:ガイドラインの継承がUIの保守性を約束する
第一生命は2006年春に「請求案内サポートシステム」を稼働させた。複雑さが極みに達した事務手続きを簡素化する全社的な取り組みの一環だ。システム子会社の第一生命情報システムはユーザー部門と膝詰めで、システムや業務自体が抱える多くの制約の中、最高の操作性を追求しながら、700近い画面で設計・実装の標準化を図り、保守性を高めることに成功。さらに運用後も設計ガイドラインをユーザーと共有し、画面基準が確実に継承される仕組みを作り上げている。難題が多い状況において、同社はいかにして満足のいく結果にたどり着いたのか。プロジェクト内で用いられた品質コントロールのテクニックなども交えながら、その取り組みを詳しくお届けする。
Navigation
関連分野の第一人者やリーダーによるエッセー。著者自身の言葉でアイデアや方法論を紹介していただくことで、本誌で扱うテーマそのものの深耕を図り、読者の皆さんの気づきを喚起しながらナビゲートします。
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- エクスペリエンス・テクノロジー - 顧客経験価値や人間的なUIを実現する /田中 達雄(株式会社野村総合研究所)
カスタマーエクスペリエンス(顧客経験価値)を高める技術は「エクスペリエンス・テクノロジー」と呼ばれ、そこには「UI」「分析・管理系技術」「開発手法」の3つの技術領域が相互に関連している。本稿では、それらの領域の役割や重要性について、実在企業のサービスに基づいた事例などを交えながら解説していく。
- デザインマネジメント入門 - 組織内でデザイン活動を活発化させる3つの注力分野とは /佐々木 仰(株式会社インフィールドデザイン)
「デザインマネジメント」は「デザイン管理」ではない。デザインは本質的に発意・仮説構築の営みであるため、それをいかに組織の中で活発に進めていくかが、デザインマネジメントの目的になる。国内デザインマネジメント分野の第一人者である著者が、この分野に取り組もうとする企業や組織が着手すべき課題領域とそのポイントを分かりやすく解説していく。
- 「UI=要求」駆動型システム開発 - UIは開発におけるコミュニケーションの要 /鎌田 博樹(オブジェクトテクノロジー研究所)
システム開発におけるUIの重要性が増す一方で、あるべきインタフェースについて、誰も確たる要求を明示できないという大きな問題が存在している。本稿では、開発サイクルを回すチームコミュニケーション環境におけるUIの役割に着目しながら、UIの課題(要求)明確化のアプローチを考えていく。
- ペルソナ・シナリオ手法 - ペルソナ作成後の活用法を明かす /滝川 佳孝、宮下 剛(IBMビジネスコンサルティング サービス株式会社)
顧客を理解するためのツールとして、ペルソナ手法に関心が集まっている。だがペルソナは作ったものの、それをいかに活用していくかで悩んでいる企業や組織は多い。本稿では「ペルソナ・シナリオ手法」という独自メソッドによる取り組みを解説、ペルソナが語る新しい提供価値を実際の製品やサービスに落とし込んでいくプロセスについて探っていく。
Column
様々な角度から本誌の関連テーマを分析しながらも、分かりやすいトーンでまとめられた連載コラム。デザイナーやクリエイターの方々はもちろん、経営者層やマネージャ層の方々にも必須の知識の拡大に役立ちます。
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- Green IT -of IT、by ITに加えて for ITを提案する /鹿島 泰介(株式会社日立情報システムズ)
- SOAのもう1つの課題 -成功のカギはITガバナンスのデザイン /関屋 憲彦(ガートナー ジャパン株式会社)
- UD七原則 -今こそ、ITエンジニアはUDを素養とすべし /中村 輝雄(日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社)
- 2極化する自動車のデザイン -日本のカーナビはtoo much ? /小林 博(有限会社ヒロ・コンサルティング)
Review+Communication
ITデザインに関連する国内外の新製品や新サービスをピックアップしてご紹介。また、海外誌からの最先端のマーケット情報をお届けし、世界標準も視野に置いた活発なコミュニケーションの実現を支援します。
- Reports
- 企業のエクスペリエンス戦略に向けて - 『Subject To Change』の理論的バックボーン /ピーター・マーホールズ(アダプティブ・パス社)
- UPA -「ユーザビリティ」のコンセプトやノウハウをワールドワイドで積極展開 /金山 豊浩(HCD-Net)
- News
- UI短評
- CMS Japan Watch /Tool Japan Watch
- 生産性向上こそ最大のユーザビリティ /株式会社ワイ・ディ・シー
- Books
- Know:ここから始めよう
- Explore:さらに深めよう
- Contact:著者に聞こう
- Topics
- DESIGN IT! 関連イベント:"ワイヤレスジャパン2008"にDESIGN IT!が登場
- DESIGN IT! 関連イベント:「DESIGN IT! Forum 2008 -インタラクションデザインの現在と未来-」が閉幕
Others
- 目次
- DESIGN IT! magazine の6つのテーマ
- DESIGN IT! magazineのコンセプト
- 編集後記